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ウイルス対策の覚え 3月その4 [コロナ]

「トリアージ」という手法があり,トリアージオフィサーという係がそれを実施します.
  大量の負傷者が一度に発生して,医療のキャパシティを超えたとき,
  医療を施すことが出来ない患者さんが必ず発生してしまうという極限状態でのみ,
  第三者がトリアージという任務を負うことになります.(誰がするかしらないけど)

間違えやすいので覚えておきたいのは,「災害は必ずトリアージ」ではないこと.
  全員を救うのが原則です.救出されたヒトが心肺停止状態でも,処置を止めない.
  現地で死亡と「トリアージ」して,搬送できるのに無搬送の事案があったためです.
  心肺停止状態は,医師の診断ではじめて死亡と変わります.これは法律的にですけど.
  混乱している現地で,救急隊が死亡を判断する責任を回避することが出来ます.

では,トリアージはどうかというと,キャパシティを超えた極限状態のみで使います.
  みんな助けたい.その気持ちを押し殺して,プロフェッショナルに任務を遂行する.
  トリアージは,出来れば一人ではなくグループで,時間をおいて何度でも見直すこと.

<趣味画像 9264> あずきりこ
9264 じゃがりこ202002.JPG

「自分は良いから,この子を助けてください」これはトリアージではないですね.
  二人とも助けようとして,救命救急システムは頑張ります.
  しかし,どちらかを切り捨てる判断が必要になった時点が,トリアージです.
  本人たちの意向は無視です.医療科学的に決めなければなりません.
  神様の言うとおりに決められたら楽でしょう.一人で決めなくても良ければ,
  専門家集団が急いで決めれば良いでしょう.そこへ,親族他の介入は迷惑です.

「治せるかもしれない95歳の老人と,治せないかもしれない心肺停止の子供」.
  そんなトリアージもあるから,トリアージミスが30%ほど生じても仕方ない.
  そもそも,トリアージの語源は,負傷した軍人の治療マニュアルからできたもの.
  戦争する軍人さんたちと,災害医療とで,同じ考えで応用できるものではないかな.

<趣味画像 9265> 柿ピー
9265 柿ピー202003.JPG

コロナウイルス感染症で,医療のキャパシティを超えた患者さんが発生していたら,
  自分も含めて日本人は,トリアージされる状況に,冷静に対応できるのでしょうか.
  70歳以上より若者を優先して治療しましょうとか,保険診療できませんとか,
  それが非常事態宣言であり,トリアージという極限状態です.

でも,医療のキャパシティを超えていないのにトリアージしてはいけない.
  自分勝手で考えない,パニックにならないようにしよう.
  そうすれば,医療のキャパシティは最大限利用できるはずだから.

PCR検査を沢山して,陽性者を全員入院させろとのたまった識者がいたらしい.
  それで,院内感染して,医療のキャパシティを減らすことになって,
  非常事態を招くことになることを,本当は早く広めたかった.
  でも,「トリアージ」という概念を説明するのが心苦しいというジレンマかな.
  自分だけは助かりたいという気持ちがあるなら,非常事態宣言は避けたい.

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最後まで読んでいただいて,ありがとうございます.
ほかの記事も読んでくださると,うれしいです.

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