聲の形 公式ファンブック

「このマンガがすごい2015」オトコ編第1位の「聲の形」です．
　　障がい者を登場させたことで，いろんな批評がありましたが，
　　「コミュニケーション障害」と「若者たちの成長」を，
　　綿密なシナリオで書き上げたものだと思います．

＜資料画像　5316＞　なぞ解き・聲の形

自分の順番は，まず原作を単行本（全7巻）を，大人買いして読みました．
　　5ヶ月ほどしてから映画を観て，その日に原作をもう一度読み直しています．
　　今回は，「なぞ解き・聲の形」が，Amazon Unlimited で0円だったので，
　　読み放題Kindleで読みました．PCでも読めましたが，これが長い長い読み物でした．
　　挿絵も無くて文章ばかりで，原作を読み返すぐらい時間がかかりました．

＜資料画像　5317＞　公式ファンブックより1　

そうして，「公式ファンブック」の発売も知り，これはKindleで正規購入しました．
　　いろいろ面白い話が載っていたので，思うところを記録しておきます．

作者のロングインタビュー等があって，やはりテーマは「コミュニケーション」でした．
　　自分が関わることで周囲が不幸になると思ってしまった主人公が，
　　友人たちと本音でコミュニケーションをとろうと行動を起こしていく話．
　　友人たちも，個々にコンプレックスを抱えていて，それと向き合う．

自分も，10代の頃は未熟で変わった人格だったと思います．今でもかな．
　　馬鹿騒ぎする親友がいなかったし，マイコンが友達だったのかも．
　　どんどん脱線しますが，
　　結婚前夜の「のび太」の家に，スネ夫とジャイアンが居るのは奇跡だと思う．
　　そんな感じです．

＜資料画像　5318＞　公式ファンブックより2

また，ラブコメを期待していると，ちょっと違うという点について．
　　主人公2人（硝子と将也）の結婚までは描かれていません．仲良くなるだけです．
　　そもそもヒロインは美人では無いし． 植野さんとのほうがイケメンカップルです．
　　ラブコメは，植野さんが将也に一方的にアプローチして，それがことごとく裏目に出るという，
　　不器用な植野さんの残酷なストーリーが，他者目線で描かれているのです．
　　アンパンマンでの，バイキンマンのような植野さん，といってはかわいそうですが，
　　植野さんのキャラクターの意味が書いてあって，より親しみを持つようになりました．

なぞ解きブックを読んで，1巻から7巻までの伏線の回収など，
　　再帰的プログラミングのように，広げた話題をまとめる編集能力に感心します．
　　理系の自分のツボにはまってしまいました．また，全7巻を読み返そうと思います．

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